PR表記: 本記事にはアフィリエイトリンクを含む場合があります。掲載している評価・比較は、各社の公式情報にもとづいて編集部が独自に整理したものです。
公式情報の確認日: 2026年10月8日
AIのAPI料金は、どの会社も 「100万トークンあたり◯ドル」 という書き方で公開しています。
ですが、この数字を並べても 月にいくらかかるかは決まりません。
理由は3つあります。入力と出力で単価が違うこと、無料枠には条件があること、そして 同じ文章でもモデルによってトークン数が変わることです。
順に見ていきます。
まず「トークン」とは何か
トークンは、AIが文章を数えるときの単位です。文字数でも単語数でもありません。
英語ではおおよそ 1トークン=4文字ぶん(Anthropicの公式ドキュメントの説明)。日本語はこれより多くのトークンを使います。
そして重要なのは、料金は「入力」と「出力」の両方にかかるという点です。
- 入力トークン = こちらがAIに送った文章(質問・指示・読ませた資料)
- 出力トークン = AIが返してきた文章
長い資料を読ませれば入力が増え、長い答えを返させれば出力が増えます。どちらも課金対象です。
結論:出力は入力の約5倍。ここを見ないと外す
入力料金はモデルごとの差が大きいため、同じ単位で並べました。
100万トークンあたりの入力料金
返答を長く使う人は、出力料金も見比べてください。
100万トークンあたりの出力料金
各社の主力モデルを、入力と出力を並べて置きます。
| モデル | 入力(100万トークン) | 出力(100万トークン) | 出力は入力の |
|---|---|---|---|
| Gemini 3.1 Flash-Lite | $0.25 | $1.50 | 6.0倍 |
| gpt-4o-mini(OpenAI) | $0.15 | $0.60 | 4.0倍 |
| gpt-5-mini(OpenAI) | $0.25 | $2.00 | 8.0倍 |
| Gemini 3.7 Flash | $0.75 | $3.75 | 5.0倍 |
| Claude Haiku 4.5 | $1 | $5 | 5.0倍 |
| gpt-5(OpenAI) | $1.25 | $10.00 | 8.0倍 |
| Gemini 2.5 Pro | $1.25 | $10.00 | 8.0倍 |
| Claude Sonnet 5 | $2 | $10 | 5.0倍 |
| Gemini 3.1 Pro Preview(200k以下) | $2.00 | $12.00 | 6.0倍 |
| Claude Opus 5 / 4.8 | $5 | $25 | 5.0倍 |
(「出力は入力の」列は、公式に記載された両方の数値から本記事が計算したものです。)
同じ「入力 $1.25」でも、出力は同じとは限りません。gpt-5 と Gemini 2.5 Pro はたまたま入力・出力とも同額ですが、これは偶然です。
そして実務では、出力のほうが効きます。「要約して」「書き直して」「コードを出して」——AIに仕事をさせるほど出力が伸びるからです。
⚠️ Gemini 3.7 Flash の $0.75 / $3.75 には期限があります。公式ページに「2026年12月31日まで」と明記されており、2027年1月1日から $1.50 / $7.50 に倍になります。いま安く見えているのは期間限定の価格です。
gpt-4o-miniを安さで選ぶ前に、終了予定も確認してください。下表のIDは2027年1月14日にAPIから削除され、公式の推奨移行先はいずれも gpt-6-luna です(2026年10月17日確認)。
| モデル | 終了対象の日付付きID |
|---|---|
| GPT-4o | gpt-4o-2024-08-06、gpt-4o-2024-11-20 |
| GPT-4o mini | gpt-4o-mini-2024-07-18 |
| GPT-4.1 | gpt-4.1-2025-04-14 |
| GPT-4.1 mini | gpt-4.1-mini-2025-04-14 |
出典: OpenAI公式のAPI終了予定表(2026年10月17日確認)。
落とし穴1:無料枠は「学習に使われる」と公式に書いてある
ここが本記事で一番伝えたい点です。
Googleの公式料金表には、入力データを製品改善に使うかを示す項目があります。
その値がこうなっています。
| データを製品改善に使うか | |
|---|---|
| 無料枠 | 使う |
| 有料枠 | 使わない |
無料で使うと、送った内容がGoogleの製品改善に使われると、公式が表の中で明示しています。隠れているわけではなく、料金表にそう書いてあります。
これは「無料枠がダメ」という話ではありません。用途で分ければいいだけです。
- 勉強・お試し・自分のメモ → 無料枠でまったく問題ない
- 仕事の資料・お客さんの情報・未公開の企画 → 無料枠に入れない
なお、Gemini 3.1 Pro Preview には無料枠がありません(公式表に「Not available」)。無料で試せるのは 2.5 Pro や Flash 系です。
OpenAI・Anthropic については、料金ページ上に同じ形式の「学習に使うかどうか」の表記が見当たりませんでした。「使わないと確認できた」のではなく、「料金ページには書かれていない」という意味です。各社の利用規約・プライバシーページ側の記載になります(本記事では未確認)。
落とし穴2:同じ文章でも、モデルによってトークン数が変わる
これはかなり見落とされます。
Anthropicの公式料金ページに、こう書かれています。
Claude 4.7 以降のモデルと Claude Mythos Preview は、幅広いタスクでの性能向上に寄与する 新しいトークナイザー を使用しています。このトークナイザーは、同じテキストに対して約30%多いトークンを生成します。
つまり——同じ原稿を送っても、モデルによって請求されるトークン数が違う。
単価だけ比べて「こっちが安い」と決めると、約30%ぶんズレます。Claude Sonnet 4.6 以前は従来のトークナイザーなので、世代をまたいで比べるときは特に注意が要ります。
単価 × トークン数 = 請求額であって、単価だけでは比較になりません。
手元で数えると、同じ説明文でもトークン数が違いました
2026年10月17日、挨拶・300字の説明文・表を含む文を、公式の公開実装で数えました。 説明文はgpt-4o-mini向けで225トークン、Gemini 2.5 Pro向けで167トークンでした。
文字数あたりのトークン数も、説明文では0.75倍と0.56倍に分かれます。 単価を比べる前に、自分が送る文章の種類も揃えると、この違いを見落としにくくなります。
| 固定文 | 文字数 | gpt-4o-mini向け | トークン数÷文字数 | Gemini 2.5 Pro向け | トークン数÷文字数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 短い挨拶 | 20字 | 6トークン | 0.30倍 | 5トークン | 0.25倍 |
| 説明文 | 300字 | 225トークン | 0.75倍 | 167トークン | 0.56倍 |
| 表を含む文 | 84字 | 53トークン | 0.63倍 | 45トークン | 0.54倍 |
使ったのはOpenAIのtiktokenと、Googleの実験版ローカルtokenizerです。 本文だけを数えた値で、会話に付く情報や生成した返答は含めません。
Claudeは鍵なしで現行モデルを数える環境を用意できず、今回は測れませんでした。 古い公開実装による概算や、他社からの換算は入れていません。
以下が入力した全文です。 コード枠の内側だけを使い、改行と空白は含め、末尾の改行は付けていません。
短い挨拶:
こんにちは。今日はよろしくお願いします。
説明文:
AIの利用料金は、文章の文字数だけでは決まりません。モデルは入力された文章をトークンという小さな単位に分けて処理します。同じ日本語でも、言葉の選び方や記号の使い方によって、必要なトークン数は変わります。料金を比べるときは、入力と出力の単価に加えて、実際に送る文章を数えることが大切です。この計測では、挨拶、説明文、表を含む文章を固定して、公開された道具で数えます。改行や空白も文章の一部として扱い、結果と元の文章を一緒に保存します。外部の生成サービスには文章を送らず、手元で数えられた結果だけを掲載します。測れない会社の値を、別の会社の結果から推測して埋めることはしません。比較の条件を必ず揃えます。
表を含む文:
次の表から、必要な道具を選んでください。
| 作業 | 道具 |
|---|---|
| 下書き | メモ帳 |
| 計算 | 表計算 |
理由を短く説明してください。
出典: OpenAIの公式実装・Googleの公式実装(2026年10月17日確認)。
入力の全文・トークン列・実装と辞書のSHA256を保存しています。
落とし穴3:割引と上乗せが、後から効く
料金表の数字は「標準」であって、そこから上下します。3社とも仕組みを持っています。
安くなる方向
| 方法 | どのくらい安くなるか |
|---|---|
| キャッシュ(Claude) | 通常は入力価格の 0.1倍。一部モデルは0.05倍または0.025倍。書き込みは5分で1.25倍・1時間で2倍 |
| キャッシュ(OpenAI) | gpt-5 は入力 $1.25 → キャッシュ済み $0.125(10分の1) |
| バッチ処理(Claude) | 入力・出力とも 50%引き |
| バッチ処理(OpenAI) | Batch・Flex は標準料金の 50% |
| バッチ処理(Gemini) | 3.7 Flash が入力 $0.75 → $0.375(半額) |
キャッシュが効く場合があります。Claudeのキャッシュヒットは通常0.1倍ですが、モデルによって0.05倍または0.025倍です。
Anthropicの公式説明では、5分キャッシュなら1回読み出せば元が取れ、1時間キャッシュなら2回で元が取れるとされています(書き込みが1.25倍・2倍かかるため)。
高くなる方向
| 条件 | どのくらい上がるか |
|---|---|
| OpenAI の Fast mode | モデルにより異なる(gpt-5は2倍、gpt-5-miniは1.8倍。旧Priority processing、2026年7月30日改称) |
| OpenAI の リージョン処理(データ所在地指定) | 2026年3月5日以降にリリースされたモデルで 10%上乗せ |
| Claude の Web検索ツール | 1,000回あたり $10 がトークン代とは別にかかる |
Claude の Web fetch(URLを読ませる)は追加料金なしです。読んだ内容ぶんのトークン代だけかかります。
実際いくらになるか(本記事による試算)
ここからは公式の記載ではなく、上の単価を使った計算例です。
想定: 1回のやり取りで入力2,000トークン・出力1,000トークンを使い、これを1日100回、30日間(=月3,000回)。
- 入力:2,000 × 3,000 = 600万トークン
- 出力:1,000 × 3,000 = 300万トークン
| モデル | 入力ぶん | 出力ぶん | 月合計 |
|---|---|---|---|
| Gemini 3.1 Flash-Lite | $1.50 | $4.50 | $6.00 |
| gpt-4o-mini | $0.90 | $1.80 | $2.70 |
| Claude Haiku 4.5 | $6.00 | $15.00 | $21.00 |
| gpt-5 | $7.50 | $30.00 | $37.50 |
| Claude Sonnet 5 | $12.00 | $30.00 | $42.00 |
| Claude Opus 5 | $30.00 | $75.00 | $105.00 |
一番安いものと一番高いもので、約39倍の差が出ます。同じ回数・同じ長さでもです。
⚠️ この試算はあくまで単価の掛け算です。
実際は日本語のトークン数、システムプロンプトの長さ、ツール利用、キャッシュの有無で変わります。「このとおりになる」という数字ではありません。
どう選ぶか
まず無料で試すなら Gemini。ただし仕事の情報は入れないでください。公式表に「製品改善に使われる: Yes」と書かれています。
とにかく安く量をさばくなら gpt-4o-mini か Gemini 3.1 Flash-Lite。上の試算では月$3前後です。ただし単純作業向けで、複雑な判断には向きません。
同じ資料を何度も読ませるなら、キャッシュのある構成を検討してください。Claudeの読み出し倍率はモデルにより異なります。
急がない処理はバッチに回す。OpenAIのBatch・Flexは標準料金の50%です。AnthropicのBatch APIも入力・出力に50%割引があります。
長い資料を読ませたいなら Claude。公式料金ページではClaude 4.6以降(Haiku 5.5を除く)に100万トークンのコンテキスト条件が記載されています。
確認できなかったこと(本記事で断定していない点)
この節で先に見てほしいのは3つ目です。無料で使ったときにデータが学習に使われるかどうかは、料金ページからは分かりませんでした。
「使われない」と確認できたという意味ではありません。仕事の資料を投げる前に、各社の利用規約側を見てください。
もう1つ実務で効くのが、日本語1文字が何トークンになるかの記載がないことです。この記事の単価表から「日本語の資料1本でいくらか」を出すことは、公式の情報だけではできません。単価どうしの比較までが、この記事で確実に言える範囲です。
- 日本円での金額。 3社とも公式料金ページはUSD建てで、日本円の記載も為替レートの提示もありません。本記事では円換算をしていません。
- 消費税の扱い。 3社とも公式料金ページに日本の消費税に関する記載が見当たりませんでした。
- OpenAI・Anthropic の無料利用時のデータの扱い。 料金ページに「学習に使うかどうか」の記載がありませんでした。「使わない」と確認できたわけではありません。 各社の利用規約側の確認が必要です。
- 日本語1文字が何トークンになるか。 3社とも公式料金ページに日本語の換算表がありません。Anthropicの「英語で1トークン≒4文字」という目安のみ記載があります。
- Gemini の無料枠の具体的な回数制限。 料金ページには「Limited access to certain models」とあるのみで、モデルごとの上限回数はこのページからは確認できませんでした。
- 各モデルの実際の品質差。 本記事は料金と提供条件のみを扱っており、回答の質は比較していません。
- OpenAI料金ページの全モデルの価格。 同ページはブラウザ上で描画される形式のため、本記事では2回の取得で一致した主要モデルのみを記載しています。
出典(公式情報の確認日: 2026年10月8日)
- OpenAI 公式APIリファレンス料金ページ — https://developers.openai.com/api/docs/pricing
- OpenAI 公式API終了予定表(終了予定のみ2026年10月17日確認) — https://developers.openai.com/api/docs/deprecations
- Anthropic(Claude)公式料金ドキュメント — https://platform.claude.com/docs/en/about-claude/pricing
- Google 公式 Gemini API 料金ページ — https://ai.google.dev/gemini-api/docs/pricing
変更履歴
| 日付 | 内容 |
|---|---|
| 2026-10-17 | GPT-4o・4.1系の対象IDとAPI終了日、公式の推奨移行先を追記。既存の料金は再測定していない。 |
| 2026-08-23 | 読みやすさの改善。「確認できなかったこと」の冒頭に、実務でとくに効く2点を先出しした。料金・仕様の数値は変更していない(公式確認日は据え置き) |
| 2026-08-21 | 初版公開 |
